当店の生地は、小麦粉、脱脂粉乳、ベーキングパウダー、山芋、海老、だし汁から出来ています。
 当初、私のお気に入りのたこ焼き屋さんが近くにありまして、そこで生地の配合を教えて貰おうかと思っていました。然し私がたこ焼きを創めようとしたその時、なんとそのお店が無くなっているではないですかぁっっ!!
覚えているのは味だけでしたが、結局独自に配合を決めることにしました…(泣)
私が目指していた生地は、食べた後に重くなく、冷めても美味しく食べることができるものです。

 先ず、生地の味を纏める為のダシです。かつお、昆布、アゴ、煮干、しいたけ等のダシをそれぞれ作り、それを何度もブレンドしては味見をした結果、これらを3種類に絞ってブレンドすることにしました。

 次に小麦粉です。ご存知のように、たこ焼きの粉は大半が小麦粉です。小麦粉にはグルテンの量で強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉の4種類(その他にデュラム粉)があり、更に灰分の量で特等粉、1等粉、2等粉、3等粉、末粉と5段階の等級があります。
グルテンとは、小麦粉に含まれる2種類のたんぱく質に因って出来るゴムのような弾力のある物質です。パンの「歯ごたえ」、うどんの「コシ」等の要因になるものです。このグルテンの量が多く、質が強い程「強力」になります。
灰分とは、小麦粉を燃焼した後に残る灰(カルシウム、リン、カリウム等)の事です。これが多い程小麦粉の色相が悪くなり、雑味が増します。この灰分が少ない程「上等」になります。
私は以前に手作りパンのお店で働いていたことがあり、その折に師から小麦粉について教えて貰っていましたので多少の知識はありました。然しその時は専ら完成された配合で作っていましたので、配合を変えることで全く違ったものが出来てしまうことには大変多くの時間を費やしました。
脱脂粉乳、ベーキングパウダー、山芋を加え、何度も配合を変えながら焼いては廃棄の繰り返しです。市指定のゴミ袋一杯にたこ焼きを捨て、持つと取っ手が破れることもありました。何日も焼いては捨てを繰り返した結果、漸く納得のできる配合を完成させることができました。
因みに、脱脂粉乳は味をまろやかにする為で、ベーキングパウダーは中に空気を入れて焼くことで軽い食感にする為です。山芋は焼きたての時のパリッとした食感を長持ちさせる為と、生地の舌触りを好くさせる為です。

 そして最後に海老です。海老は通常、干し海老を具材として入れるお店が多いのですが、食感が好くありません。そこで海老を粉末にして生地に煉り込むことで、食感を変えずに海老の香りや味わいを十分に引き出すことができました。

 これで生地の完成です。生地だけでこんなに時間がかかるものだとは思いもしませんでした。
高がたこ焼き、然れどたこ焼きですねぇ…(^^;)




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